「いまこの国では,音楽を聴く人というのは,とてつもなくものめずらしい人です。音楽というものがとてつもなくめずらしいものとなり,音楽が好きな人,音楽がいちばんの楽しみと云う人,音楽を人生としている人,は,そんじょそこらではみかけなくなり,それが普通になりました」。
quote:音楽業界は新しい法律によって,より激しく音楽共有に関連することを止めるように議会を圧迫している。それによってアップル社のiPodさえも危機に瀕している。この法によって,レコード業界からの許可のない音楽をコピーするすべてのハード,ソフトに義務責任が生じるだろう。このページをプリントアウトして,法案に反対のFAXを送ろう。
「この国では一時期,インターネットでの音楽ファイルの違法だと云われるダウンロードが活発に行われ,そしてなぜそれが違法なのか誰もきちんと説明しないまま弾圧だけが繰り返され続けたため,音楽を聴くにはちょっと苦労することになりました。自由に音楽を聴ける環境では,もちろん自由に音楽を持ち運んだり,コピーしたりできることになります。そのため,まず音楽を聴くときは絶対に外部に音が漏れてはいけない密室で聴かなければいけないことになりました。そして,再生機器が手軽に入手できてはいけませんから,結果的に再生機器は世界に23個以上あってはいけないことになりました。もちろん音楽CDなどで自由に音楽を販売するなんてもってのほかです。レコード会社は会社内に閉鎖病棟のような音楽再生のためだけの建物を建て,音楽を聴きたい人はそこにお金を払って入り,その密室に閉じこもって聴くことになります。最初はみんなその姿を異常だとけなしましたが,慣れてそれが普通になればなんてことはありません。結果,レコード会社の売り上げは,1ヶ月に2万円ほどになったそうで,それではとてもぢゃないですが採算がとれないので,最近値上げが検討されているそうです」。
…という笑い話をまとめようと思ってたんだけど,コピープロテクトCDとか平気で売っている日本なんて,いまもそれとたいして変わらないなと思いバカらしくなった。最近,音楽を売っている人間って本当は人間ぢゃないんぢゃないかと思うようになってきた。どこか変な星から来た宇宙人とか,または地球の人だとしてもポコペン人とか呼ばれる,どこか普通の人とは違うキチガイの一味なんぢゃないかと思えてきた。もちろん,音楽産業に関わっている人はひとり残らずその仲間である。そうか,人間ぢゃなければこんな変なことをしても仕方ないか。動物とか虫とかにたとえようとしたけど,いまの音楽を売っている人たちなんかとおんなじにしたら動物とか虫に失礼なのでやめといた方がいいだろう。なるほどiPodが売れたのは,それらのポコペン人に征服される前の最後の小さな出来事だったのだ,と,あとあと思い返すのだろう。…笑い話として,ゲラゲラ。
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